売る側と買う側のこれから ~隠岐育ち松江市在住FPの豆知識~
①将来を見据えて行動しよう
「目先の損得より将来の損益」
私が好きになった言葉です。
この言葉を意識しているせいか、最近いろんな場面で耳にします。
11月に鳥取県中小企業同友会主催で、ちゃんぽんで有名なリンガーハットの米濱会長の講演を聴いたのですが、まさにこの目先の損得より将来の損益の話でした。
そして最近では、朝ドラ「まんぷく」に登場する大阪商工会の三田村会長が、目先の損得だけを考えていては商いがうまくいかないことを話していました。
そこで感じたこと・・・
そうだよね~ 会社も家庭も考え方は同じだよな~
私たちの家庭で考えると、人生100年時代を自分らしく活きていくためには、まずは目的(将来どうありたいのかというあり方)を決めることが大切なのですが、目的が決まっていないのに、今どうしたいとか目先の手段の話が先行してしまうケースが多いように感じます。
ある制度や商品に対して活き方が決まっていないのに、お得だとか損だとか目先のことばかり考えて行動していることがありませんか?
例えば・・・
・〇〇投信が運用成績が良いのでおすすめ!
・iDeCoはやったほうがお得!
・住宅ローンのお得な選び方!
・繰り上げ返済をした方がお得!
これは残念ながら、ファイナンシャルプランナーと呼ばれる人たちが、あれはお得だとかあれは損だとか、一般的なことを記事で載せると、皆さん右向け右!で同じ手段を選択してしまっているからではないかと思います。
言ってることは一般論として間違ってはいないかもしれませんが、皆さんは立ち位置(置かれている状況)によってとるべき手段は、それぞれ違うということに気づいて欲しいのです。
なので保険を見直してもらっても何となく不安であったり、資産形成で人気の商品を買っても基準価格が上下する度に一喜一憂したりするんです。経験ありませんか?
こうならないようにするには、やはり目的(将来どうありたいのかというあり方)を決めることが大切です。
この目的を決めることをライフプラン(人生設計)といいます。
そしてこの人生設計に資金の計画を立てたものを生活設計といいます。
資金の計画を立てる際に、貯蓄・運用や保険・ローンといった商品を、必要に応じてバランスを取りながら使っていきます。
これらの金融商品は目的を達成するための手段になります。
いつまでにいくら必要なのかが明確になれば、世の中の変化にも一喜一憂することなく対応できるのではないでしょうか。
将来の不安を解消するには、まずは行動することです!
②主人公は誰ですか?
ファイナンシャルプランナーへの相談には、有料と無料のところがあります。
有料は弊所のような年会費制や1時間当たりいくらといった相談料を支払って相談するところですね。
では無料のところはどのようなところをイメージされますか?
銀行・保険代理店・証券会社など思い浮かぶのではないでしょうか。さらにはハウスメーカーや工務店などでもファイナンシャルプランナー(以下 FP)の資格を持った方が無料で相談にのってくれます。
最近ではFPと名乗って、無料で相談に応じ保険や投資信託などを販売するところも増えてきています。
無料だと生活者にはありがたい話ですが、ではこの方たちはどこで利益を得ているのでしょう。
金融商品を販売している方は販売手数料、家を売っている方は建築費用といった具合に商品を購入したお客様が支払っています。
商売をする上では売上・収益を上げないといけませんので、お客様から買っていただくのは当然のことです。
ですが問題なのは、お客様(生活者)のためになっているのかということです。
大切なのは皆さんの活き方(活き活きと暮らすという意味です)というライフプラン(人生設計)です。
上記でも述べましたが、ライフプランを実現するために資金計画を立てたものが生活設計といいます。
ライフプランを実現するという目的のために、必要な金融商品などを利用することが手段です。
目的が決まっていない生活者に、手段をおすすめする販売側、そして購入する生活者。
これで将来の不安は解消するでしょうか?しないですよね!
最近では無料でライフプランを作成してくれるところが増えてきました。
無料のライフプランの問題は後から出てきます。
こんなことありませんか?
【保険に加入する際に作ってもらった】
・夢や希望をたくさん聞かれた
・貯蓄型の保険をすすめられた
・保障額や保険料が高いようでなんとなく不安
・ライフプランを1度も見返していない
【家を建てる際に作ってもらった】
・今後の収入が右肩上がりのプランになっている
・支出が少なめのプランになっている
・万が一のプランがたてられていない
・プランを作ってもらったのに生活が苦しい
結局のところ、販売側が商品を売るためのサービスとして無料で作っていますので、このようなことが起こってしまいます。
保険に入りすぎて将来の生活が苦しくなってしまう人、住宅ローンを払えなくなってしまって家を売ってしまう人。
販売側がお客様のことを考えていればこのようなことは起こらなかったでしょう。
ですので、主人公は販売会社(売り手側)ではなく生活者でなくてはお役に立ったとは言えないと考えます。
三方よし(売り手よし、買い手よし、世間よし)で知られる近江商人の心得として次のような言葉があります。
・無理に売るな、客の好むものを売るな、客のためになるものを売れ
生活者が将来お金に困らないよう生活できるように、私たちのような相談料をいただくFPはお客様に寄り添って不安を解消いたします。
以下の項目に該当する方は一度相談されることをおすすめします
※ライフプラン上問題ない方もいらっしゃいます
・収入はそこそこあるが貯蓄が少ない(特に40代は待ったなしです)
・貯蓄は定期預金や財形・保険を利用している
・医療保険だけでも月に5000円以上払っている
・ドル建て終身保険や変額保険に加入している
・個人年金や終身保険に加入している
・家を建てようと思っている